高野山点景:女人禁制伝える高野三山

 高野山は「八葉の峰」と呼ばれ、よくハスの花にたとえられます。壇上伽藍や奥の院のある盆地が花の中心にあるとするならば、ハスの花びらにあたるのが高野三山と女人道です。高野山は1873(明治5)年に女人禁制が解かれるまで女性の入山が厳しく制限されていたので、女性の参拝者は「高野七口」と呼ばれる街道に通じた入り口にある女人堂に籠り、高野三山や女人道をたどりながらお参りしたそうです。

 高野三山は弘法大師空海の御廟である奥之院をぐるりと取り囲むように連なる1000m級の山並みです。年間200万人近い観光客がやってくる高野山のなかでは訪れる人が少なく、昔の面影を比較的よく留めていると言われる場所です。高野山開創のときに空海が張った結界の境でもあります。写真は、楊柳山の山頂に祀られている楊柳観音。楊柳山の標高は1,009mで、高野三山の最高峰です。

高野三山の最高峰・楊柳山の山頂に祀られている楊柳観音

 摩尼山から黒河峠を越えて楊柳山に至る山道はけっこうアップダウンがありました。私は高野三山だけを3時間くらいで歩きましたが、高野三山を含めてかつての女人道を歩いて高野山の外輪を一周すると、7時間くらいはかかるはずです。

 弘法大師空海の御廟に少しでも近づきたいと念じながら、女人道をたどった昔の女性たちはさぞかし大変な思いをしたことでしょう。そうした巡礼者を支えてきた宗教的な情熱は、いまの時代に生きる私たちにはちょっと想像しきれない気がします。

 

 ※和歌山県観光連盟による女人道・高野三山のガイドマップ
  http://www.wakayama-kanko.or.jp/walk/koya/pdf/kouyasanzanmeguri.pdf

 

[歩いた日] 2016.10.27

 

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