大展望きたー! 再び海沿いの遍路道へ

  きょうは高知市内からバスで仁淀川大橋まで戻り、再び遍路道を歩き始めました。丸一日雨が降り続いた昨日とは一転して青空が広がり、仁淀川の河岸には菜の花があちこちに咲き、とんびが何羽も空に舞っていて、春の訪れを感じさせる陽気でした。

菜の花が咲き、春の訪れを感じさせる仁淀川の岸辺

 ここから県道39号線に入り、第36番札所・青龍寺のある宇佐町に向かいます。30分ほど歩いて道が緩やかに登り始めたところで、車道と遍路道の分岐点がありました。休憩所やトイレがあります。この遍路道は車道ができる前まで宇佐町と高知方面を結ぶ物資運搬の道筋だったそうで、カツオやかつお節などの水産加工品を運んだそうです。何百年もひとが歩いてきただけに、非常によく踏まれた歩きやすい道です。ただ、いまは歩くひとが少ないので、寂しい感じもします。

 遍路道を登りきったところが塚地峠です。峠そのものには展望がありませんが、少し離れた休憩所に行くと、太平洋をバックに宇佐大橋から青龍寺近辺を見渡せる絶景ポイントがあります。地元のボランティアの方が竹製のベンチをいくつも整備してくれています。

これから歩く宇佐町と宇佐大橋、第36番札所・青龍寺への道筋が指呼の距離に広がっています

  このあたりは手頃なハイキングコースが設定されており、時間もあったので、私は 15分ほど歩いて大峠展望所まで行ってみました。 大峠展望所では、まず展望の広さにびっくりしました。ちょうど地元の年配男性が後から登ってきたので、遠望できる山や岬の名前を教えてくれたのですが、これを聞いてまたびっくり。

南東方向の陸地が海に消えていく突端は室戸岬で、そこから遍路道が続く海岸線がくっきりみえました。南側には宇佐町と青龍寺近辺が指呼の距離に見えます。南西方向には横波半島と内海の浦ノ内湾がキラキラ輝き、その遠景には足摺岬が確認できます。北側をみると、石鎚山の先鋒が小さくみえ、東には剣山も。室戸岬・足摺岬・石鎚山といった遍路にとっての聖地がまとめて見渡せる展望台って、あるんですね。

浦ノ内湾は湖のように静かな内海。横浪半島の山々の奥には足摺岬がみえました。

この地元の男性からお接待でおにぎりをいただいてしまい、むしゃむしゃと頬張りながら素晴らしい眺めを満喫しました。この男性によると、大峠展望所から徒歩1時間の茶臼山はもっと海岸線がはっきりみえる展望台で、戦時中には米軍の上陸を警戒する軍施設が置かれていたそうです。晴れた日に塚地峠を越える歩き遍路さんはぜひ、少し遠回りして展望を楽しんでみてください。

さて、塚地峠周辺でだいぶ時間を過ごしてしまったので、宇佐町まで小走りで降り、風の強い宇佐大橋を渡って第36番札所・青龍寺にお参りしました。地元で長く愛されてきた波きり不動尊です。今回はいけませんでしたが、少し離れた海沿いの崖の上がもともと青龍寺のあった場所で、そこに建っている奥の院も雰囲気がよくておすすめの霊場です。

第36番札所・青龍寺の境内にはお不動さんの像がいっぱいあります。これは本堂左側の不動明王像。

この日の宿泊先は、歩き遍路の間では知る人ぞ知る「お宿 なずな」です。浦ノ内湾に面した1人部屋4室しかない小さな遍路宿ですが、リピーターが多く予約がとれないこともしばしばです。

これで第28番札所・大日寺から続いた高知平野の札所巡礼は終わり、遍路道は再び海沿いを進むことになります。補陀落浄土に例えられた最果ての足摺岬まで120km。あすから「修行の道場」と呼ばれる土佐の歩き遍路はだんだん面白みを増していきます。

[歩いた日]2019.3.11
[天気] 晴れ
[コース]高知市内ー(とさでんバス)ー大橋北詰バス停(仁淀川大橋たもと)ー高岡ー塚地峠ー大峠展望所ー塚地峠ー宇佐ー第36番札所・青龍寺ー宇佐ー浦ノ内・お宿なずな
[歩いた距離] 21.6km   30,517歩

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