春霞の徳島平野 歩き遍路の楽しいひととき

 青空の下、まっすぐに伸びた遍路道。こんもりとした木立のなかには、四国八十八ヶ所第9番札所・法輪寺があります。遠くに見えるのは四国の名峰・剣山に連なる山並みです。その山際にはうっすらと春霞が…。こんな高くて大きな空を眺めながら、徳島平野を気持ちよく歩くのは、春のお遍路歩きの楽しさですね。

第9番札所・法輪寺に続く遍路道。ひたすら真っすぐです。

 前回、法輪寺に歩いて行ったときには、秋の冷たい雨に降られてしまいました。納経所の女性が「大事な納経帳が濡れちゃうでしょう。これをお使いなさい」と、ジップロックの透明なビニール袋を手渡してくれました。あたたかな心配りがとてもうれしかったことをよく覚えています。

 そんなことを思い出しながら、再び法輪寺にお参りしました。納経所の女性に前回の経緯をお話ししたら、「ああ、ジップロックですね。お役にたちましたか」と、すぐにわかったご様子。きっと雨に降られた歩き遍路たちに一声かけることが習慣になっているのでしょうね。私から「おかげさまで88番札所で無事に結願しました」と報告すると、「それはよかったです。こんないいお日和に、ご夫婦で歩くなんて、いいですね。よくお参りくださいました」と優しい笑顔をみせてくれました。

 なんてことのない、とてもさりげない会話です。でも、なんだかとってもうれしかったんですよー。こんなさりげない会話って、私の日常生活では、案外少ないと思います。夫婦でも親子でも、普段から他愛もないことをいろいろ話していないと、いざというとき、大切なことも話せない。そう考えると、こんなさりげない会話も大切にしたくなります。

 自分の足でゆっくり遍路道を歩いていると、あれこれ考える時間が多くなります。2巡目のお遍路となった今回は、前回よりも気持ちに少し余裕が出てきて、気づくべきものに、より一層ちゃんと気づけるようになったような気がします。

 法輪寺を打ち終えたときはちょうど昼どきで、私たちは「お昼ご飯をどうしよう」なんて、それこそ他愛もない会話ばかり。結局、遍路道からちょっと外れ、近くのロードサイドにある「手打ちうどん 尾崎」に寄り道しました。地元の家族連れやおじさんたちがひっきりなしにやってくるお店で、すっきりした味わいのおいしいうどん屋さんでした。

 手打ちうどん 尾崎 https://goo.gl/ny7TFs

[歩いた日]2018.3.4

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