吊灯籠の古刹を巡る

 四国八十八ヶ所第82番札所・根香寺は高松市の中心部から歩いて行こうとすると、かなり不便です。琴電バス下笠居線で高松駅から30分ほど乗り根香口で降り、そこから車道を小一時間歩きます。この車道はけっこうきつい坂です。歩いて巡礼するのでしたら、第81番札所・白峯寺から昔から遍路道となっている山道を5kmほど歩いて根香寺を目指すのが一番いいと思います。私の場合は白峯寺で夕方4時近くになってしまい、その日のうちに根香寺までたどり着けなかったのが失敗でした。白峯寺から坂出駅まで降りるのは遠かったし、翌朝に高松駅から根香寺に行くのも大変です。かなり時間をロスしてしまいました。歩き遍路ならば、朝のうちに第80番札所国分寺を打ち、そのまま山を越えて白峯寺から根香寺まで一日で回ることをお勧めします。

 さて、根香寺の開基は弘法大師空海と智証大師円珍です。この叔父と甥の組み合わせは白峯寺と同じで、平安時代には後白河法皇の帰依を受けて隆盛したそうです。山号にある青峰山を背景に、いまも堂々たる構えを感じさせる霊場ですが、戦国時代に荒廃してしまい、江戸時代に高松藩主に再興されたときに宗派が円珍の天台宗になったということです。私がお参りしたときは朝の青空がとてもきれいで、本堂の石段がいい雰囲気をだしていました。

第82番札所・根香寺の本堂。ひさしぶりに青空が広がりました

 根香寺には奥行きのある立派な回廊があり、そこに点された吊灯籠の明かりが信仰の歴史を感じさせてくれます。この根香寺には鷲峰寺(しゅうぶじ)という奥の院があるそうです。位置的には山の反対側にあたる国分寺の近くですから、かなり離れています。鷲峰寺は奈良時代に唐から渡ってきた鑑真和尚が奈良の都に向かう途中に逗留したという古刹だそうです。なぜ根香寺の奥の院とされているのか私は不勉強で存じませんが、讃岐という土地は瀬戸内海という海上交通路の要衝にあるためか、ふとしたエピソードから歴史の厚さに驚かされます。

第82番札所・根香寺では回廊にずらりと並ぶ吊灯籠が見事でした

 根香寺を打ち終えると、再び草深い遍路道を歩きます。こちらは東向きの斜面のためか明るい林が続き、坂を下っていくと鬼無駅に出ます。ここから平地になり、さらに1時間半くらいで第83番札所・一宮寺に着きました。

第82番札所・根香寺から草深い遍路道を歩きます

  

 第83番札所・一宮寺はその名の通り、もともと奈良時代に讃岐國の一之宮と定められた田宮神社の別当寺だったといおう長い歴史を持つお寺ですが、平かな田園地帯にあるせいか、庶民的な印象のある札所です。地獄の釜とおばあさんの説話が伝わっていて、境内の説明板や一宮寺のHPに紹介されています(http://www.sanuki-ichinomiyaji.or.jp/about/)。なんだか昔話の絵本に出てきそうなお話しですが、こういう説話がとてもしっくりする雰囲気でした。

讃岐平野の田園地帯にある第83番札所・一宮寺。だんだん宅地化の波が寄せてきているようでした

 一宮寺の大師堂には、天井には奉納された吊灯籠がずらりと下がっており、お大師さまにはお米がどっさりとお供えされていました。家内安全を願う地元の人々から信仰を集めていることが伝わってきます。

第83番札所・一宮寺の大師堂。天井の吊灯籠印象的でした

 一宮寺は琴平電鉄琴平線の一宮駅のすぐ近くにあります。一宮駅から琴電に乗り、第84番札所・屋島寺に向かうことにしました。

【第24日 午前の部】
[歩いた日] 2016.10.24
[コース] 高松市内−根香寺−中宮寺−屋島寺−八栗寺−高松市内
[天気] 晴れ
[歩行距離] 26.5km
[歩数] 3万4991歩

【利用した公共交通機関】
 <高松駅ー根香口>
 ことでんバス 下笠居線 
 料金 460円
 http://www.kotoden.co.jp/publichtm/bus/rosen/shimokasai_kouzai_nishikou/index.html

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