やまない春雨

  きょうの高知は朝から晩まで雨でした。せっかく千葉県から飛行機に乗って高知にきて、春雨ぐらいで遍路を中止するのはあまりにも残念。「春雨じゃ、濡れて行こう」と月形半平太みたいな色っぽい気分ではなかったですが、とにかく朝から歩き出しました。

種間寺近くを流れる新川川。雨のしずくが川面に波紋を広げていました

  まずは宿泊先、はるのの湯から遍路道に戻るため、徒歩30分の第34番札所・種間寺を改めて参拝しました。このあたりで、少し雨足が強くなってきて、大師堂の軒先をお借りして登山用の雨具を身に付け、ザックにレインカバーをかぶせて雨天仕様になりました。

 歩き遍路を一週間くらい歩くと、だいたい1日か2日は雨に降られます。雨天の装備は、セパレートタイプの登山用雨具がもっとも適しているように思います。私は折りたたみ傘も持ち歩きますが、これは短い距離につかいます。たとえば、安宿に泊まって近くの定食屋さんやコインランドリーに行くときには、折り畳み傘が重宝します。でも、20kmー30kmを歩くとなると、やっぱりタフな登山用雨具が頼りになります。

  遍路用の竹笠(菅笠)は、雨の時にも利用価値があります。竹笠は購入するときにビニールのカバーが付属したものを選び、普段はカバーなしで使い、雨の時にはカバーをつけて使うのがおすすめです。竹笠は頭と傘が密着しないので、登山用雨具のように頭が蒸れることもなく、雨の遍路道を快適に歩くことができます。

  雨具の身支度ができたところで、次に向かって歩き始めました。第35番札所・清瀧寺まで9.8kmなので、2時間半くらいかかります。私は普段、1時間前後歩いて10分の休憩をとるペースでやや早足で歩くよう心がけています。

  ただ、雨が降ると、腰をかけて休憩できる場所が限られてしまい、ついつい休憩をとらないまま歩き続けることになります。だから、屋根のあるところにベンチがあって、「お遍路さん 休んでいってください」などとかかれたスペースがあると、とても助かります。

  きょうも種間寺から1時間あまり歩き、雨足が強くなってきたところで、そんなスペースに恵まれ、一息つくことができました。歩き遍路って、こういうお接待の心に支えていただいているなあ、と本当に思います。次の札所では、このベンチを提供してくださった方々への感謝もご本尊にお伝えしよう、という気持ちになります。

  仁淀川大橋を渡って土佐市に入り、遍路道はしばらく仁淀川に沿っていきます。全国一の水質を誇る一級河川だけあって、これほど下流になっていても、川底が透けてみえます。雨にけぶったモノトーンの河岸もなかなか趣がありました。

第35番札所・清瀧寺の仁王門。車道と分かれた歩き遍路道にあります。龍の天井画が見事です。

  第35番札所・清瀧寺には国道56号線付近を歩いていくのですが、最近付け替え道路が整備されたのか、歩き遍路用地図(2016年版)の道筋がちょっとわかりにくいように思えました。こういうときはGoogle Mapを併用すると、最新の道路地図に自分の現在位置がGPS表示されるので迷うことがありません。

高知自動車道の高架をくぐると、清瀧寺への最後の登りになります。歩き用と自動車用に道が分かれ、急坂を登ると、清瀧寺の仁王門に着きます。天井画の龍が見事でした。あとは階段を少し登って自動車用の道と合流すると、境内に入ります。

 

仁王門から階段を登ると、第35番札所・清瀧寺に着いた。雨足がだいぶ強くなってきたx

  ゆっくりとお参りできたのですが、それでも雨足は衰えず。いくら登山用雨具で身を固めていても、だんだん体が冷えてきました。気温は12度だけど、体感温度はもっと低い。ここからさらに3時間半くらい歩いて、第36番札所・青龍寺を目指すかどうか。スマホで一時間ごとの天気予報をみると、正午から午後6時まで降水確率100%の予報がずらり。このスマホ画面をみて、心がポキっと折れました(笑)。

  というわけで、きょうはここまで。とさでん交通高岡営業所からバスに乗り、高知市内のホテルに逃げ込みました。熱い風呂に入って、やっと人心地がつきました。その後、夜になっても高知の春雨は止むことがありませんでした。

[歩いた日]2019.3.10
[天気] 雨
[コース]はるのの湯ー第34番札所・種間寺ー仁淀川大橋ー第35番札所・清瀧寺ーとさでん交通高岡営業所ー(とさでんバス)ー高知市内
[歩いた距離] 16.4km   22,897歩

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