山桜咲く町石道を下る。高野山から天野を再訪
高野山から桜が咲く天野の里まで、町石道を歩いて下りました。随筆家の白洲正子が愛した隠れ里は春爛漫。西行堂も丹生都比売神社も桜の花に囲まれて匂い立つような風情でした。生命力があって香りが控えめな山桜が魅力的です。
高野山から桜が咲く天野の里まで、町石道を歩いて下りました。随筆家の白洲正子が愛した隠れ里は春爛漫。西行堂も丹生都比売神社も桜の花に囲まれて匂い立つような風情でした。生命力があって香りが控えめな山桜が魅力的です。
袈裟掛石を越え、空海が定めた高野山の清浄結界に踏み入ると、町石道は最後の急登になります。疲れた身体をしごかれ、表玄関となる大門にたどり着くと感慨もひとしお。ゴールの壇場伽藍はすぐそこです。
町石道は麓の九度山から高野山まで6、7時間かかるロングコース。単調な道のりに疲れが出てきたとき、頼りになるのが一町(107m)ごとに置かれた町石の存在です。随筆家の白洲正子が「これこそ本物の『参道』の名にふさわしい」と記した祈りの舞台装置です。
町石道を登る途中で、随筆家・白洲正子の「かくれ里」で知られる天野の里に寄り道しました。世界遺産に指定されている丹生都比売神社は高野山を空海に譲った土地神さまで、端正な社殿が魅力です。
高野山へふもとの九度山・慈尊院から歩いて登る町石道。空海が開いた高野山の表参道といっていい山道です。実際に歩いてみると、3分の1が平坦な道で荷運びなどに便利なように工夫された道筋でした。途中の展望台からは紀ノ川を見下ろす絶景が! 空海もきっと眺めたはず。