霧の高野山
半年ぶりに高野山にやってきました。きょうは秋雨です。静かです。ただいま気温は13度。東京と約10度違いますね。3日間にわたり、高野山大学大学院通信課程のスクーリングで、阿字観瞑想を習います。
高野山:弘法大師空海が開いた真言密教の聖地
半年ぶりに高野山にやってきました。きょうは秋雨です。静かです。ただいま気温は13度。東京と約10度違いますね。3日間にわたり、高野山大学大学院通信課程のスクーリングで、阿字観瞑想を習います。
高野山から桜が咲く天野の里まで、町石道を歩いて下りました。随筆家の白洲正子が愛した隠れ里は春爛漫。西行堂も丹生都比売神社も桜の花に囲まれて匂い立つような風情でした。生命力があって香りが控えめな山桜が魅力的です。
寺院の魔除けにはいろいろありますが、屋根に取り付けられた鬼瓦や風鐸にも古来、災厄を避ける願いが込められてきました。激しい歴史の波に揉まれてきた根来寺の大塔や大伝法堂にもそうした魔除けの象徴が現在にまで受け継がれています。
東京国立博物館の特別展「仁和寺と御室派のみほとけ」で、空海の三十帖冊子に強い印象を受けました。小さな文字と一緒に空海の息吹までが立ち上がってくるような気がして、何度も列の後ろに並んで展示に見入ってしまいました。
和歌山・根来寺の奥の院は、真言宗の改革者として知られる覚鑁上人の御廟所です。静かな参道からは、宗派対立に揉まれながらも、いつかは高野山に帰るつもりだったという覚鑁上人の気持ちがにじむようです。
和歌山県の根来寺は、真言宗を立て直したとされる興教大師覚鑁ゆかりのお寺です。戦国時代には僧兵と鉄砲作りで知られ、豊臣秀吉によって壮絶な兵火に見舞われました。シンボルの大塔は当時の傷跡をいまも伝えています。